趣旨
我が国に新しい風習をつくります。
2021年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されました。
それに先立ち、富士山の世界文化遺産、そして和食の世界無形文化遺産への登録がなされ、世界から日本への新たな支持・評価・注目の高まりが、より確かなものになってきています。
いずれも我々の先祖から引き継ぎ、永きに亘り大切にしてきた自然と信仰や日々の暮らしの中で培ってきた生活の有り様が、後世に残すべき日本独自の遺産として認められたのです。
お正月三が日に神社・仏閣に初詣された人々は約1億人(警視庁発表)とされています。神社では12月31日の大晦日に「年越しの大祓」が斎行され、翌元日から初詣として参拝者をお迎えします。
身を祓い清め、過ぎし一年に感謝し、来る一年に祈りを込める。私たちの暮らしの原点であり、この国で暮らす我々日本人には、こうした伝統・文化・風習、そして四季折々の暮らしの中で培ってき
た習慣が連綿と受け継がれてきました。
そして正月元日から数えておよそ180日余の6月30日、神社では「夏越しの大祓」が粛々と斎行されています。年末の大祓と同様に、半年の間に知らず知らずに犯した罪や心身の穢れを祓い清め、清浄な本来に戻る為の神事です。
しかしながら、明けて翌日の7月1日、各霊山の山開きでもあるこの日からお参りする習慣はありません。
さらに7月7日は七夕の日。
実はこの日、「七夕飾り」ばかりでなく、古く江戸時代には「井戸洗い」の行事が行われ、神社のみならず江戸城内、各藩江戸屋敷、そして市民が暮らす長屋町において、各々の 井戸の水が一斉に汲み替えられていました。
井戸を洗い清め、塩や酒を盛り、藁蛇を祀る。先祖の帰り来る道を浄めると共に、私たちの暮らしの「清潔」がそうして守り続けてこられたのです。
また長屋では井戸洗いを手伝った店子たちに、その清められた水で素麺が振る舞われていました。「水」がいのちの源、暮らしの始まりが「水」であること、それが今日まで受け継がれ、世界から目が向けられ始めた我が国の価値観として認識されるに至っています。
疫病が世界中に蔓延する昨今、今まさに“清浄”への希求が重要と考えられます。
本実行委員会では、この6月30日の「夏越しの大祓」を経て、迎える7月7日の「七夕の日」迄を我が国の風習を見つめ直す機会として広く捉え、新しいニッポンの習慣づくりとして呼び掛けて参りたいと存じます。
一年半ば、季節は本格的な“夏”を迎えます。初詣の晴れ着を浴衣に替え、年越しそばに代えて「夏越しそうめん」を食し、富士山をはじめとする山岳信仰の元に、半年の無事に感謝し残り半年の平穏を祈るべく、大切な節目に神社・仏閣を詣でましょう。
新しい日本の風習、「夏詣(なつもうで)」。
この風習を江戸下町から日本全国津々浦々に広めるべく、古より守り受け継がれてきた各地域の生活様式や習慣を我が国の文化の源と尊び、我々日本人にとって夏の新たな風習として根付かせていきます。